親族訪問ビザ(短期滞在ビザ)申請の概要とアウトライン
短期滞在ビザとは(親族訪問)
短期滞在ビザは、外国人が90日間以内で日本へ滞在する際に必要となるビザです。
- 交際相手を自分の親に紹介したい
- 親族・親戚と日本観光を満喫したい
- 取引先と市場調査・打ち合わせを行う
上記のような滞在予定を組まれている方にはぴったりのビザといえ、俗に観光ビザや短期ビザと呼ばれています。他のビザ(結婚ビザ・就労ビザなど)とは異なり、海外にある日本大使館・総領事館が申請の管轄であること、15・30・90日枠の中から入国を許可される点が特徴です。
親族訪問ビザでできること
短期滞在ビザ(親族訪問ビザ)の根拠となる出入国管理及び難民認定法には「本邦に短期間滞在して行う観光、保養、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動」が短期ビザに該当すると定められています。
この法律の示す要点は、日本国内において収入を伴う事業を運営する活動や報酬を受ける活動を行ってはいけない、つまり仕事をしてはいけないことを許可の絶対条件として定義しているところにあります。
親族や家族を日本へ呼び寄せてお仕事(アルバイト)をしてもらいたい
そのため、上記のような内容でない限り、原則すべての活動が親族訪問ビザに該当します。
- 親族で集まって自宅でのんびり過ごしたい
- 日本食や国内の観光名所を案内したい
- 出産や育児のお手伝いをしてもらいたい
多くの方がこのような目的でご親族・ご家族を日本へ招待されています。また次章で説明している、招へい人と身元保証人が呼び寄せるかたちでビザを取得すれば、滞在場所に関しても制限はなくなります。
自宅や実家はもちろん、ホテルや旅館などに滞在しながら全国各地の観光スポットを自由に巡れます。
親族訪問ビザ申請の注意点
この章では、申請上の留意事項を4点紹介しています。
招へい人と身元保証人の検討
ご親族のビザをより確実に取得するためには、日本側で招へい人と身元保証人を立てる必要があります。
- 招へい人外国人を招待する人
- 身元保証人外国人の面倒を見てあげる人
招へい人は読んでそのままの意味で、日本側の招待する人を指します。また身元保証人はこの場合、主に金銭面の面倒を見てあげる人という理解で構いません。そして招へい人は、原則血縁者が担います。例を挙げると、外国人妻が専業主婦で、日本人夫が生計維持者の場合は、以下のような組み合わせになります。
- 招へい人外国人妻
- 身元保証人日本人夫
もちろん、招へい人の収入状況や勤務形態などを加味して、十分な保証力があると認められれば、外国人妻が身元保証人を一人二役で担うことや、夫婦揃って身元保証人を受け持つことも可能です。
身元保証の範囲と責任
なお、身元保証人には法的責任がなく、当該申請人(来日する親族)に代わって取り立てや督促などを受けることもありません。あくまで常識の範囲内での監督が求められます(道義的責任)。
身元保証人って連帯保証人のこと?
上記のように勘違いされる方も少なからずいらっしゃいますが、親族訪問ビザの申請においては、連帯保証制度のような厳しい追及はありません。つまり、来日した親族が日本在留中に法律違反を犯したとしても、身元保証人は道義的責任しか負わず、何らかの罰則を受けることはありません。
提出した書類ですべてが決まる
まれに審査の途中で電話調査や面談が実施されますが、原則は書類上の審査で許可・不許可が決定されます。
- 必要書類の組み合わせが不適切
- 行動内容が短期ビザの要件に該当しない
- 交流過程に関する立証資料が著しく乏しい
書類作成の段階で、こういった懸念事項を抱えたまま申請に臨むと、それだけで不許可になってしまいます。申請の全体像を把握することは当然として、綿密な事前準備と検討が許可を得るためには不可欠です。
不許可になると半年間再申請不可
現在、入管法及び同法施行規則には約30種類のビザ・在留資格が定められていますが、その中でも短期ビザだけは、不許可・不発給後は6ヵ月間、同一目的での再申請ができないとされています。
不許可になった事由が短期間で解消されるとは考えにくいため、最低でも半年間は再申請を控えてほしい
上記の理由が大使館側の言い分です。加えて、短期ビザ申請にはもうひとつ厄介な規定があります。
不許可の理由を教えてもらえない
原則、大使館・総領事館は不許可の理由を開示しません。理由が分かればその部分を更訂し、半年後に再度申請することもできますが、親族訪問ビザの場合は自分で不許可の理由を推測しなければなりません。
また再申請したからといって100%許可になるものでもなく、きちんと不許可の主旨を理解できなければ、何度申請しても不許可・不発給の結果となることが予想されます。
当事務所のサポート内容
最後に、弊所のサービス内容についてご説明します。
日本側・海外側で準備する資料をすべてご案内
管轄大使館・総領事館の傾向や親族関係の遠近(親等)、最新の許可データをもとにオーダーメイドで必要資料をご提案します。依頼者様に行っていただくことは、下記の3点のみでかんたんに手続きができます。
- 弊所作成のリストをもとに役所・金融機関等で資料の取得
- Webヒアリングシートの入力
- 完成書類を海外の親族のもとへ郵送
また私たちは来所不要で業務が完了する仕組みを整えておりますので、仕事終わりや休日に弊所まで足を運ぶ必要もございません。全国対応はもちろん、海外に駐在されている方からのご依頼もお受けできます。
受け取った書類の精査・チェック
当事務所が作成する書類以外にも、依頼者様側で準備された資料が審査ではポイントとなります。そのため、私たちは受け取った書類をそのままにせず、精査を通して個々の事例に即した確認作業を行います。
**の書類が**なので、事前に**の書類も追加で用意してください
依頼者様でも気付かないような箇所や、書類間で生じる小さな矛盾にも対応でき、大使館・総領事館からの追加資料提出通知を受ける頻度も激減します。
申請書類をすべて作成
申請に必要な書類をまとめて作成します。事務所内で完結するため、整合性のとれた高品質な書類が納品されます。なお、作成期間は執務状況にもよりますが約10日間をいただいております(準備いただいた資料に問題等なく、作成が可能となった日から10日間)。
また依頼者様のご希望に応じて、次回以降の招待を視野に入れた作成も承ります。
招へい経緯書(別紙)
補足説明書(各種)
その他書類(適宜)
私たちは基本的な申請書類に加えて、これら弊所独自の書式も豊富に取り揃えており、依頼者様ひとりひとりに適した資料を作成・添付いたします。追加費用は一切いただいておりません。
査証申請書(Application Form)の記入補助
弊所では、海外現地の大使館・総領事館に対して提出する入国査証申請書(Application Form)の記入補助・アドバイスも行っています。本来は来日する外国人がご自身で記入する書類ですが、私たちはお相手の申請がスムーズに進むよう、最後までサポートします。
査証申請書の見本・1枚目
査証申請書の見本・2枚目
面接時のアドバイス
万が一の面接もご安心ください。大使館・総領事館から面接の連絡があったとご報告をいただければ、担当者より改めて依頼者様へ想定される質問事項や対応策をお伝えします。
よくあるご質問
1ヵ月半~2ヵ月前にご依頼いただければ、比較的スムーズに手続きを進められます。
もちろんございます。短期ビザは15日間、30日間、90日間の3つの枠があり、滞在日数が長くなるほど審査のハードルも上がります。依頼者様にはヒアリングを通してこちらから最適な日数をご提案しますのでご安心ください。
原則、来日する外国人がご自身で書類を持って現地の大使館・総領事館(一部の国・地域では代理申請機関)へ出向き申請することになります。そのため、日本から海外へ書類を郵送する手続きが必要となります。
発給後3ヵ月以内に日本へ入国する必要があります。また入国した日から滞在日数のカウントが始まります。
強制送還(退去強制)となった背景や入国拒否期間の経過状況によっては可能です。弊所では同様の案件での許可実績もございますので、お気軽にご相談ください。
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